光と影


私はその時何を見ていたのだろうか
あなたの瞳に何か変わった光があることを

ふいに話すそぶりから何故見い出せなかったのかを
何故その時に異変に思わなかったのか
おかしい
おかしくない
確かに感じた違和感を私は取り逃したんだ

気付いていたのに言わなかったのは
その正体が何かを知るのを恐れたから
相手を思うたび自分を受け止め過ぎた
大事なものを慌てて隠すかのように
心のなかで自問自答した

あの日あなたは優しく笑っていた
遠くを見つめて優しくしてくれた
最後まで私のことを見ていた

あなたは逝ってしまった
もう私の心の中で
あなたの心の中で
いつまでも私はいますか?

光の中で今も影は堕ちている

作:ありぃ
画像:ありぃ

吟優銘花=ginyumeika=

つれづれと詩や小説、写真を載せております。 詩に馴染みがなくても、手紙だと思って噛み締めて受け止めていただけたら幸いです。

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