呼吸

溢れる気持ち 抑えて呼吸した
桃色の花びら 駆け足で吸い込まれる
愉快に鳴く鳥達も 住処へ帰った
甘い香りがつく 今日の終わりに

古い家屋の傍に 懐かしい欅の記憶
誰か通った場所を 無言の歓迎
1年越しの新たな帰路だった

滲む涙 堪えて呼吸した
名も知らぬ猫 家路へ急ぐ足元
花びらの絨毯 敷き詰めて 雨の準備
甘い香りが残る 今日の終わりに

涙も思いも 残さず 伝える日が
いつか来ると信じて 明日を生きる
昔も今も 空気も風も 絶えずこだまして

作:ありぃ
画像:pixaby

吟優銘花=ginyumeika=

つれづれと詩や小説、写真を載せております。 詩に馴染みがなくても、手紙だと思って噛み締めて受け止めていただけたら幸いです。

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